最近、サーカスに何だか縁があるみたいです。
バッド、ノーマル、トゥルーの全エンドを回収していますが、攻略も簡単でした。
これは関連作品をプレイしてみたくなりますね。
※本記事にはゲームの重大なネタバレが含まれますので、ネタバレや考察が苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
家族でサーカスへ
父親ヘンリー、姉ロリーナ、主人公アリス、妹イーディスの四人でサーカスに行くことになりました。
父親は人形作家として、世界的に有名な人物のようで、このサーカスにも関係があるようです(本編では友人がサーカスを行っているとありましたが、作品をサーカスで展示しているのでしょうか?)。
そして、ここではキティとスノードロップという名前も登場します。
キティは子猫を意味し、スノードロップは花の名前ですね。
どちらも人物名とは違っている、そしてサーカスに平気で置き去りにする辺り、人形の名前なのかもしれません。
サーカスが、いや、妹が…変!
サーカスに来たところ、妹と姉がまるで霞のように消えてしまいました。
そして、明らかに不思議なサーカスを探索している途中、妹の変化に驚きました。
妹が生きていないことが確定するシーンであるのですが、最初にこれを見たときのインパクトが半端ないですね。
ホラーゲームと銘打っているだけあって、急に恐ろしくなってきます。
そして、これが一時的ではなく、メニュー画面もまた変化しているなど「得体の知れないものが隣に立っている恐怖」がありましたね。
しかし、これら全ての不穏な現象、全ての根底には主人公であるアリスの思いがありました。
散りばめられた真相と考察
物語の真相は以下の通りです。
- 妹は交通事故で既に亡くなっている。
- 姉は人形で、そもそも存在しない。
- 妹が死んだのは、道路に飛び出し倒れた妹を主人公が助けられなかったから。
- このサーカスは妹を救えなかったことを受け入れきれなかったアニスの心模様を表している。
以下は考察となります。
①要素 真っ赤な川、薔薇の花、きらきらこうもり、どーどーどり
ここでは、流れる血液、飛び散る肉片を川や花で表現していると考えています。
もしかしたら、この川は三途の川である可能性もありますけどね…。
三途の川の周りをふらふらして、手を繋がれているからこそ、川を渡ることのできない妹、みたいな感じで。
ここで出会うのは、「きらきらこうもり」と「どーどーどり」。
蝙蝠の方は「ヒカ…」と個別の名前があるようですが、それは別作品との関連があるのでしょうか(調べきれませんでした)。
中国の方では死後、極楽浄土へと誘う生物でもあるらしい(ネット検索の結果なので真偽があやしい)ですので、死の世界への案内人という立場なのかもしれません。
そして、どーどーどり、モチーフはドードーと呼ばれる鳥なのは間違い無いでしょう。
この場所には鬼灯が生えていたことからして、このサーカス自体、死者のみが入れる世界であるようです。
ドードーという絶滅した生物と最初に出会うのもそのためかもしれませんね。
②要素 捕まったヤギ、ヒツジ、ブドウ、ニケ像、研究装置
ここに、翼が生えたイーディスとやってきました。
ここでは、「暴力性や殺意」という要素をもったヤギが閉じ込められています。
ヒツジとの会話にもあった通り、ヤギは悪魔の象徴とされています。
そのヤギが閉じ込められているということは、アリスの攻撃性、殺そうとする気持ち、が封印されているようです。
これは「殺すつもりじゃなかった」という気持ちの表れのようにも思いますし、「私は殺そうとした」という事実を無理やり押し殺しているようにも思えますね。
そして、ここで対になるのはヒツジ。
ヒツジは発明家のような、科学者のような、影武者のような、雑貨屋だそうです。
どういう立場なのかは不明ですが、雑貨屋ということは、イーディスに羽を売ったお店の店員さんのイメージとかでしょうか?
ゲーム内では「母性」というキーワードが出てきたので、「守ろうとした」、「妹を愛している」といった気持ちが前面に出てきているという感じなのかもしれません。
そして、その前面に出てきている「妹への愛」が「殺意」を全力で否定している、という感じなでしょうか。
もしくは単純に「迷える子羊」という意味での母親代わりなのかもしれませんが。
蛇足かもしれませんが
ニケ像は、死んだ妹のモチーフ
ブドウを食べたヤギというギリシア神話から来る(らしい)酩酊感(よっぱらったような、現実を正しく認識できない)の表現
光が回る謎の研究装置は分からん←
(魂がぐるぐると同じ箇所を回っているという表現?)
という可能性があるかもしれません。
③要素 車掌、神、ネコ、感情線
ここでは、車掌さんが現れました。
そして、「無賃乗車はよくない」という発言。
ここでは、車掌さんの言葉から、「主人公は既に電車に載っている」ということでしょう。
そして、無賃乗車ということは、本来ならば乗るために支払うための対価が払われていないことを示しています。
主人公はクッキーを食べると、歳をとったことから、このサーカス(繰り返しの思考)に入ってから数年経ったということでしょうね。
そして、「私に時間をくれないというならば」というセリフがあることから、その人が持つ時間を払うことで正しい乗客になることができるようです。
自分の時間を払う、つまり、この世を生きる時間を払う(死ぬ)ということをすれば、乗れる。
すなわち、この電車は死んだ者を運ぶ電車なのでしょうか?
そして、感情線という表現は電車の環状線からとっているでしょうから、生きたものにとっては、思考が回ることを、死んだものには輪廻を表しているようにも思います。
また、ここで、車掌は人形を受け取れば、神になることができると言いました。
人がイメージする神とは何かを考えると、全知全能の存在ですよね。
姉が居ないのに居ると言う、妹が居ないのに居ると言う。
それを嘘ではない状態にする、ということはつまり、姉がいる、妹がいるというのが正しい状態にするということ。
そして、前の部屋でヒツジが「ネコによろしく」と言っていました。
つまり、この車掌さんは一般的なアリスの世界でいうところのチェシャ猫という立場になるのでしょう。
不思議な世界に誘う、そんなネコに。
今回は結局渡しませんでしたが、渡したら最後、車掌が思いのままに紡ぐ、幻想の世界に引き込まれてしまいそうですね。
④トゥルーエンド
ここでは、別作品のアリスが夢を見ていたシーンと「私に、姉妹なんていたかしら」というセリフ、そして妹の「また逃げてきちゃったんだね」というセリフで終わります。
姉妹は最初から居ない、という嘘を新たについている、というように捉えることができすが、事実はどうなのでしょうか。
これは、別作品をプレイしないと分かりませんね…。
ダウンロード等はこちら
ふりーむ(https://www.freem.ne.jp/win/game/26405/ )
作者HP(https://keylandalice.wixsite.com/madt… )
作者Twitter(https://twitter.com/torapecheno/ )
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